この号では、TPI、刃の厚さ、刃幅(こすりみ)、アサリについて書いています。すでにご存じの方もいらっしゃると思いますので、興味のある部分だけお読みください。
TPIとは何ですか?
TPI は鋸歯の細かさを表すために使用されます。TPIは一インチ(25.4mm)あたりの歯の数です。
歯が細かい(TPIの数値が高い)ほど、切断面がきれいになります。逆に、歯が粗い(TPIの数値が低い)ほど、切断速度は速いですが、切断面は粗くなります。
横挽き用の刃は一般的に高いTPI数を持ち、縦挽き用の刃は小さいTPI数を持ちます。どちらも木材をスムーズに切断するための設計の結果です。
*横挽き用の最も細かい歯
胴付き 8” for 組子 / TPI: 30
*横挽き用の最も粗い歯
片刃 10.5”、両刃 8” / TPI: 14
刃の厚さについて
日本の鋸は西洋の鋸よりも刃が薄いです。日本の鋸は引いて切るように設計されているため、薄い刃でも切断できます。
薄い刃はデリケートで、押す力を加えると簡単に曲がってしまいます。引くときだけに力を加えるよう、常に注意してください。
*最も厚い刃
片刃 10.5” / 刃の厚さ: 0.024” (0.8mm)
*最も薄い刃
胴付き 8” for 組子 / 刃の厚さ: 0.008” (0.2mm)
こすりみ幅について
こすりみ幅は刃の厚さに関連して狭くなります。狭いこすりみ幅の利点は次の通りです。
・木材を最小限に取り除き、こびりつきを減らす
・少ない力で疲れにくい
・長く正確に切断できる
・精密で複雑な木工作業に適している
アサリとは?
「アサリ」は鋸の歯が交互に少し外に広がっていることを意味します。英語では「set」と呼ばれていると思います。木材を切るときに刃幅より少しだけ広い切り口幅を作ります。これにより摩擦抵抗が減り、切断が容易になります。また、おがくずを簡単に削り取ることができます。
こびりみ切断鋸にはアサリがありません。そのため、作業面を傷つけることなく、ダウエルだけを切断できます。
*こびりみ切断鋸 5”
刃の厚さ = こすりみ幅: 0.012” (0.3mm)
*こびりみ切断鋸 7”
刃の厚さ = こすりみ幅: 0.008” (0.2mm)
日本の引き鋸の特徴を理解し、正しく使って木工を楽しんでください!